ナレーターに必要なスキルと具体的なナレーションテクニック

ナレーション

「ナレーション」はテレビやVOD(ビデオオンデマンド)、YouTube、ラジオなどメディア放送において欠かせないものですよね。

今回は番組や物語の進行に欠かせないナレーションにスポットを当ててお話していきたいと思います。

ナレーションを仕事にしている方のことを「ナレーター」と呼びますが、実際に「将来ナレーターのお仕事に就いてみたい」といった願望がある方も近年増えてきています。

声の仕事といえば「歌手」や「声優」が大人気ですが、ナレーターの人気も近年徐々に高まってきているのです。

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目次

ナレーションとは

冒頭でも挙げた通り、ナレーション(ナレーター)は番組や物語の進行を行う役割がありますが、申し越し詳しく解説してみましょう。

ナレーションとは、登場人物の心理状態を説明したり、情景などを言葉で伝えるものとなります。

例を挙げてみましょう。

・「このイベントは毎年10月2週の土日に行われるイベントで、今年で30年目を迎えます。今日も多くの来場者で賑わっています。」

・「朝日が窓から差し込む早朝からお店の準備は始まります。オープンから10年経った今もご主人は1人で開店準備を行っています」

・「この戦いの勝者の名は瞬く間に世界中に広まった。そしてこの戦いをきっかけに彼を慕う者も多くなり、世界政府も無視できないほどの一大戦力となるのだが、それはまだ少し先の話」

このようにナレーションといっても実に様々な種類があります。

声優はアニメなどのキャラクターになりきり感情的に声を出すのに対して、ナレーション(ナレーター)はどちらかと言えば落ち着いた声で淡々と登場人物の心情や周囲の情景を説明していくように行います。

ナレーターになる方法は様々

ナレーターに興味があったとしても、どのようにすればナレーターになるのかわからない人も多いはずです。

近年では様々なジャンルで多様化が進んでいますが、ナレーション業界においてもそれは同様です。

・番組制作会社に所属してナレーターの仕事をする
・声優事務所に所属してナレーターの案件を受ける
・クラウドソーシングサイトに登録し直接クライアントと契約する
・YouTubeやSNSでナレーション活動を発信し直接案件を受注する
・自身で制作したアニメや物語等(もしくは外注したもの)に自身でナレーションを付けて発信する

このように、現代ではナレーターとして活動する様々な手段があるため、「ナレーターになりたいけど活動する場がない」といった悩みを抱えることはありません。

ナレーターに必要なスキル

それでは、ここからは実際にナレーターになるために必要なスキルをいくつか挙げていきましょう。

①聴き取りやすい発声と滑舌

ナレーションはアニメのキャラクターのように感情的に話をするケースはほとんどなく、淡々と落ち着いた声を使用します。

そのため、「視聴者やリスナーに聞き取りやすいかどうか」が非常に重要となります。

そのため、聞き取りやすい発声や滑舌を身に付けることは必須であるといえるでしょう。

②綺麗な日本語アクセントの習得

あなたは世間一般でいうところの「標準語」を使いこなせるでしょうか?

北海道や東北、東海、関西、四国中国、九州、沖縄などに住んでいる方の場合は、標準語と異なる話し方をしているケースが多いため、完璧な標準語で話すのはなかなか難しいかもしれません。

関東地方に住んでいる方でしたら標準語で話せるだけでなく、アクセントも違和感なく使いこなせるかもしれませんが、それでも「完璧なアクセント」となると意外に難しいものです。

ナレーターは誰が聴いても全く違和感のない標準語と綺麗な日本語アクセントで声を発する必要があるのです。

③何をリスナーに伝えたいかを理解する読解力

ナレーションをする際に、前述した発声や滑舌、アクセントなどに気を使うのはもちろんですが、「なにをリスナーに聞いてもらいたいか」ということを理解しながら話をすることが大事になります。

そのため、台本や監督などの意図をしっかりと理解する「読解力」も必要不可欠なスキルであるといえます。

極端に感情を込めるのではなく、他のセリフよりもやや声量を上げたり、その部分だけテンポを落としたりといった工夫をすることで、伝えたい言葉をしっかりとリスナーに届けることができるのです。

④一定以上のコミュニケーション能力

ナレーターは正確でリスナーが心地良いと感じられるナレーションを行うことが求められますが、意外にも「コミュニケーション能力」も必要となります。

個人のYouTubeチャンネルやSNSでナレーションを行うのであれば自由に活動できるためコミュニケーション能力はそれほど必要ありませんが、監督やクライアントと話し合いながらナレーションを行う仕事の場合にはコミュニケーションスキルは必須となります。

円滑にコミュニケーションが取れれば制作者側の意図を汲み取りやすくなりますし、相手側も気持ち良く仕事ができ「次の機会があればこの人にまた依頼しよう」といった気持ちになる可能性が出てくるはずです。

ナレーションの具体的なテクニック

ここからはより具体的な「ナレーションのテクニック」をご紹介していきましょう。

前述したスキルを身につけながらも、ここから挙げる細かなテクニックも1つずつ習得していくことでナレーターとしての実力も向上していくはずです。

テクニック①「シズル感の出し方」

皆さんは「シズル感」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?

シズル感とは、「五感」をイメージさせる表現方法です。

視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚という5つの感覚機能が人間には備わっていますが、この感覚を上手くリスナーに表現できれば、より感動や美味しさといった製作者側の意図が伝えられるわけです。

例を出してみましょう。

・例「ステーキが焼ける映像につけるナレーション」

「このお肉がジュワっと焼ける音がたまりませんね」
「肉汁が溢れ出ています」
「お肉の焼ける匂いだけでご飯食べたくなっちゃいますよね」
「柔らかくてあまり歯を使わなくても嚙み切れます」

この4つのナレーションで、リスナーの聴覚と視覚、嗅覚、触覚を刺激することができます。

シズル感という用語自体が元々料理の世界から発信されているだけあって、料理系のナレーションを行う際に役立つテクニックであるといえます。

いかがでしょうか?

「このお店で一番人気の○○ステーキ、200gで2500円、美味しそうですね」とナレーションを入れるだけでも、「一番人気のメニューであること」、「商品名と値段、量」という情報自体は視聴者やリスナーに伝わりますが、上記のナレーションを入れることでメニューの魅力をさらに伝えられると思いませんか?

例えば映像内で登場人物が五感の内の2~3つを刺激するセリフを発していたとしたならば、残りの五感のいくつかをナレーションで付け足すことでより伝わる映像となります。(これは監督やクライアントとのコミュニケーションでナレーター側から提案できる環境であれば可能)

また、五感を刺激するナレーションを使うだけでなく、声の強弱やスピードなどを変化させることでも伝わり方が変わります。

例えば、「ジュワっと焼ける音」と平坦に発声するよりも、「ジュワっと」の部分を少しだけ強めたり、ゆっくり発声したりといったテクニックを使えばさらに五感を聴覚を刺激できます。

このように、ナレーションをする際に「五感を刺激すること」を意識し声の強弱やスピードの変化を使うことで、より良いナレーターとなれるのです。

テクニック②「ウィスパーボイスの練習方法」

ウィスパーボイスは、いわゆる「囁き声」です。

歌唱テクニックの1つとして広く知られていますよね。

King Gnuの『白日』や手嶌葵さんの『明日への手紙』といった楽曲では多くのウィスパーボイスが使われているためわかりやすいかもしれません。

そしてこのウィスパーボイスは歌だけでなくナレーションでも使用するケースがあります。

囁くように発声することで切なさや優しさといった感情を視聴者やリスナーに伝えることができるのです。

ウィスパーボイスを使用する際には、以下のようなポイントを意識する必要があります。

・体に無駄な力を入れない(リラックスした状態を意識する)

ウィスパーボイスを出そうと意識しすぎると、体に力が入ってしまい上手く出せない可能性が高まります。

リラックスした状態を維持することで出しやすくなるはずです。

・息を使うことを意識する

ウィスパーボイスでは、「息を声に混ぜること」がとても重要となります。

声門を開きながら息を吐きながら発声させる練習を繰り返すことで自然なウィスパーボイスが出せるようになっていくはずです。

・声帯を震わせて発声する

前述した通り息を使うことでウィスパーボイスを使えるようになるわけですが、「声帯を震わせること」でより魅力的なウィスパーボイスを実現できます。

ウィスパーボイスを出した時に声帯が震えているかどうかは、喉仏に手を当てることで確かめることができます。

ウィスパーボイスを具体的な練習法としては、以下の方法が有効となります。

・腹式呼吸

腹式呼吸を習得することで息の量を上手にコントロールできるようになります。

息を吸う際にお腹を膨らませ、息を吐くときにお腹を凹ませる練習法を継続することで徐々に腹式呼吸ができるようになっていきます。(6~7秒かけて息を吐ききり、3~4秒かけて鼻で息を吸い込みお腹を膨らませる。これを毎日5分程度行う)

・同じセリフを息と声の割合を変えながら確かめる

ウィスパーボイスは声に息を混ぜると前述しましたが、視聴者やリスナーが心地良いと感じられるような「ベストな息と声の割合」があります。

その割合は経験によって自然と出せるようになっていくものですが、同じセリフを息と声の割合を変えながら確かめることで短期間で習得できます。

この練習をする際には、「自身の声を録音して確認しながら練習すること」をおすすめします。

録音した自身の声を確認しながら息の量を変えていくことで、「心地良いウィスパーボイス」が見つけ出せるはずです。

テクニック③「声質を変えずに性格の違いを作る(バリエーションを増やす)方法」

ナレーションではしばしば声質を変えずに性格を変化させるといった場面に出くわします。

要するに「声のバリエーションを利用する」わけですが、これも一定期間の練習を継続することで身に付くテクニックであるといえます。

声質を変化させれば誰でもある程度のバリエーションは出せますが、声帯への負担が大きくなるためあまりおすすめできません。

これに対して声帯を変えずにバリエーションを出す方法では、声帯への負担が大きくなりません。

この練習を実施する際にも、基本的には自身の声を録音し確認しながら行いましょう。

ポイントは、「どのような性格の声を出そうとしているのか」をしっかりと意識しながら練習を行うことです。

・楽しそうで朗らかな声
・相手に語り掛けるような声
・焦燥感が感じられる声
・抑揚を付けない淡々とした声
・緊迫感を感じさせる声
・テンションMAXの声

このように性格の違う声を1つ1つ声質を変えずにチャレンジしていきます。

録音した声を聴き返しながら、「声質が変化していないか」「声の性格がしっかりと変化しているか」などを確認し、徐々に精度を高めていきましょう。

ナレーション

まとめ

今回は、「ナレーションとはなんなのか?」そして「ナレーションのテクニック」について解説してきました。

ナレーションはテレビやVOD(ビデオオンデマンド)、YouTube、ラジオなど様々なメディア媒体で重宝される声を使ったお仕事です。

歌唱ではないため比較的難易度が低く感じられますが、ここで挙げた通り実に様々なテクニックが必要となるのです。

「ナレーターになりたい」「発信するメディアに自身でナレーションを付けたい」と考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

「Happy Eternity Dream」では、歌やナレーションが上手くなるために役立つ情報を数多く掲載しています。

ぜひ定期的にチェックしてみて下さいね。

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