皆さんは「音楽の種類」というとどのようなものが頭に浮かぶでしょうか?
多くの人に認知されている音楽としては、「J-POP」や「K-POP」「ロック」「レゲエ」「パンク」「R&B」「ヒップホップ」「ジャズ」「メタル」などが挙げられるでしょう。
そしてもう1つ、古くから多くの人を魅了してきた音楽があります。
それが「オペラ」です。
しかし、広く知られている音楽でありながらも実際にオペラがどういった音楽なのか詳しく説明できる人は意外と少なかったりします。
この記事では、そんな「オペラの起源とその魅力」について解説していきたいと思います。
オペラの起源
オペラは、1597年のイタリアで誕生しました。
イタリアのフィレンツェで行われていたギリシャ悲劇復興運動において、多くの音楽家や詩人らが集まりオペラを作ったのです。
しかし、そこで制作された作品は楽譜の紛失によって日の目を浴びることはありませんでした。
それから3年後の1600年。
アンリ4世に嫁ぐお祝いの催いの場で発表されたのが「エウリディーチェ」であり、これが現存している最古のオペラ楽譜となっています。
オペラの定義としては、ストーリーが進む上でのセリフをすべて「歌にすること」です。
音楽だけでなく、ドラマ的な要素も融合されている舞台芸術なのです。
オペラが誕生すると、瞬く間にイタリアだけでなくヨーロッパ中にその人気が広がっていきました。
女性の声は「ソプラノ」「メゾソプラノ」「アルト」の3つに分かれていて、ソプラノは主にお姫様や少女、メゾソプラノは少年や魔性の女、アルトは母親や魔女といったように使い分けられます。
男性の声は、「テノール」「バリトン」「バス」の3つの分かれます。
テノールは若い男性や王子様、バリトンは中年男性や悪役、バスは王様や僧侶といったように使い分けられます。
独唱する場面もありますが、管弦楽や合唱も多く登場し、照明や衣装、バレエといったように様々な魅せ方で舞台を盛り上げていきます。
オペラの有名曲
オペラの世界では、これまでに多くの名曲が誕生していますが、特に有名な曲をいくつか紹介しましょう。
・復讐の炎は地獄のように我が心に燃え/モーツァルト『魔笛』
・凱旋行進曲/ヴェルディ『アイーダ』
・あの方の声の優しい響きが〜香炉がくゆり/ドニゼッティ『ランメルモールのルチア』
・諸君の乾杯を喜んで受けよう(闘牛士の歌)/ビゼー『カルメン』
・愛らしい乙女よ/プッチーニ『ラ・ボエーム』
時代を超えて愛され続けるこれらの作品は、YouTubeなどでも視聴することができます。
興味がある人はぜひ聴いてみましょう。
オペラの魅力
いったいなぜいくつもの時代を超えてもオペラは愛され続けているのでしょうか?
その魅力を具体的に挙げていきましょう。
オーケストラの音
生で聴くオペラのオーケストラの音は、CDやYouTubeなどで聴く音とは比べ物にならないくらいの迫力です。
まさに「全身に音楽を浴びているかのような感覚」を味わうことができるのです。
オペラ歌手の歌声
オペラの最大の魅力と言えば、やはり「オペラ歌手の歌声」でしょう。
実はオペラの歌声は、マイクを使っていません。(劇場によってはマイクを使用するケースもあり)
1000人~2000人クラスの大ホールであっても、生の歌声を隅々まで響かせることができます。
なぜ生の声で隅々まで声が届くのかというと、喉に大きな負担を掛けずに腹式呼吸で低音や高音を響かせることができる「ベルカント唱法」という歌い方で声を出しているからです。
他にも、吸った息を保ちながら横隔膜を下げて声を発する「ドイツ唱法」なども有名です。
素晴らしい歌声ももちろん魅力的ですが、役柄や場面によって様々な表情を見せながら歌うため、観ている観客たちは一気に魅了されていくのです。
ストーリー性
オペラは前述した通り「ドラマ的な要素も融合されている舞台芸術」であるため、ストーリー性も重要な要素となります。
その時代を生きた人々の喜びや悲しみ、怒りなどを生々しく描くオペラのストーリーは、単純に物語として見ても魅力的なのです。
素晴らしいストーリーと歌声や演奏が合わさることで、感動が生まれます。
衣装や舞台装置
女性ならば、オペラのそのオシャレな衣装を見るだけでも楽しめるかもしれません。
フリルやレースが付いていたり、オシャレなアクセサリーを付けていたり、まるで貴族のような恰好は、目も楽しませてくれます。
さらに舞台装置も本格的です。
安っぽい見た目ではなく、例えば本当の宮殿が目の前にそびえ立っているかのような印象を受け、圧倒されます。
公演によっては、数千万円~数億円をかけて舞台を作ることもあるそうです。
まとめ
今回は、「オペラの起源とその魅力」について解説してきました。
「オペラ」というその言葉自体は広く認知されていますが、具体的な部分まで知っている人は意外と少ないかもしれません。
ぜひこの機会にオペラを観に行ったり、YouTubeで動画を観てみてはいかがでしょうか?
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